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更新情報!
2015.04.25★毎度更新が遅れております。今月はあともう一回くらい更新します
2015.02.21★現在「レッスンの後で」は編集版でお送りしております。正式版は3/14にリリース予定です
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一年戦争で(3)2015-04-25(Sat)

 ザクロは散切りなショートカットが特徴的な女子だ。
 ボーイッシュと言えば聞こえはいいが、実際は男っぽい女子なのだ。
 長身で低い声、冷徹な目、肌の浅黒さ、腕組みした姿、どれをとってもバレー部のキャプテンとしての貫禄が凄い。
 昔からスポーツ女子で、体育祭や部活に大活躍。ゲームでは司令塔の役目になることが多いことから、紺色のブルマ軍団を束ねる”総長”なんて、男子からは陰口を言われたりしている。

「…ったく。なんでデジカメ一つでそんなことになるんだよ…」
「いや…。悪い…。そんなつもりなんてなかったんだ…」
 僕はイスに座るイーグルを前に弁解していた。

 「レモンレイプ未遂」事件のニュースは瞬く間に、学校中に広まっていった。もちろん先生や他の大人の耳には入らないようにだが、イチジクには伝わっているだろうから、いつ先生に報告されるかわかったものではない。

 事件翌日から、女子たちからの目線が刺々しかった。
 「リンゴレイプ未遂」事件とはわけが違う。
 先の事件では第三者たる目撃者がいなかったのだ。だからクラス裁判にもなった。
 だが今回は、あのザクロに目撃されているのだ。噂の信憑性は信頼感のあるザクロの証言で保証されてるし、目撃者はバレー部の後輩たちも居合わせたから、事件は現行犯ということで言い逃れできない事態だった。
 クラス裁判をするまでもない。

 僕とバードは「捕虜」扱いになり「女子たちから呼び出されたらいつでも駆けつける」というルールを強いられることになった。
 刑はきっと重くなるだろう。ザクロは「死刑」だなんて言っていたし。
 あのときは「早く離れろ!」と凄まれる程度で済んでいるが、ここ数日は動きがなかった。きっと重い重い刑罰が準備されているに違いない。
 外見上は平和に見える。
 怖いくらい何もない。
 その実、女子たちからの視線が非常に刺々しい。それは僕とバードだけではなく、男子全員に向けられている。ほとんど口も聞いてくれない状態である。

「とにかく、これじゃあ弁護もできないし、大人しくあいつらの裁定を受けるしかないよな…」
 イーグルは諦めたようにつぶやく。弱りきった様子だ。確かに自分の仲間が僕みたいな無能だったなら腹ただしいだろう。

「女なんか囲まれたってぶっ飛ばせばいいだろっ」
 ドラゴンが不敵な笑みで入ってきた。
「ひとまず様子見ってとこだ。相手の出方次第で手を打とう…」
 タカが机に突っ伏したまま意見する。

 イーグルの机の周りにはイーグル一派の面々が集っている。
 イーグルの前に立たされている僕とバード。
 後ろの席に参謀役のタカ。黒縁メガネのすまし顔男子だ。
 そしてイーグルの背後には、元々はホーク派のファルコン。僕の親友であり本好きの男子で戦争とは無縁な存在。細目でひょうひょうとしている奴だ。
 バカで無鉄砲な僕とは大違いだ。

「来たらぶっ飛ばせばいいんだ。しばらく俺が一緒に居てやるぜ」
 最後にイーグルの右隣の席、つまり立たされている僕の後ろの席だが、厳つい顔のドラゴンがイスではなく机に座っていた。太めのがっしりした体で目がギラついている。イーグル一派の最大武力。なんでも力で解決するタイプだ。
 鳥類でまとめようって言ってるのにコードネームを”ドラゴン”にするあたり、わがままな性格が伺える。人に合わせようとしないし、イーグルの言うことだってすんなり聞かないし。
「あぁ、助かるよ…」
 僕はホッとするがしかし一抹の不安は覚える。火に油を注ぐような奴だからな、ドラゴンは。
「まあ、任せろって」
 ぎゃははとドラゴンは笑った。

「対策はしておく必要があるな」
 イーグルが静かに口を開く。
「実はピーチの奴から昨日直接申し出があったんだが…」
「え?」
「この戦争は泥沼化してきた。早く終わらせるためにもルールを設けて勝ち負けをはっきり決めたいと言ってきた」

「ふーん、停戦ってわけじゃないんだ。まだ相手は余裕なんだね」
 タカが口元と眉とメガネの柄をくいくい上げながら言った。
「俺はそうじゃないと思う。女子たちは力ずくで、しかも個別で報復されるのを恐れてるんだ。レモンの事件が効いたんだろう。今のところホークとバードに刑を下すのは確定みたいだが、今度はその報復を恐れてるんだろう。続けていけば報復合戦になるからな」

「じゃあ黙ってろって感じだよな」
 ドラゴンがせせら笑っていた。
「具体的には?」
「”戦死“の定義だ。戦死したら戦争への参加はできないこととする。ホークみたいに”はりつけの刑“にされても生き続けて攻撃してくるのは女子たちは納得できないらしい」
「あぁ…なるほど」
 僕は妙に納得してしまった。
「その点については俺も合意してもいいと思う。問題は何をされたら戦死になるかだ。ここの話し合いがもつれてな…」

「なんだよ。何されたらなんだ?」
 ドラゴンは楽しそうだ。
「いくつか案はあるが、今濃厚なのは女子側の戦死条件が”下着を見られたら戦死”。それに対して俺ら男子側の戦死条件は”下着を脱がされたら戦死“だ」
「な!?」僕は戸惑う。
「何だよそれ!?」バードが素っ頓狂な声を上げる。
「なるほど…」タカが何かを考えながら納得していた。
「…」ファルコンは少し口を開けて目をしばたかせた。

「ぎゃははっ。俺はそれでもいいぜっ」
 ドラゴンは膝を叩いて笑う。

「条件が不平等じゃ…?」
 僕は不安になる。男子はパンツを脱がされたら負けって、その場でおちんちんを女子に見られてしまうことになる。それに比べて女子の戦死条件がパンツを見られたらだって? 女子たちは恥ずかしい下半身を見られるリスクがない。
「まあ、平等ではないな。俺も最初はそう思ったがよくよく考えてみるとリスクが大きいのは向こうだ」
「え?」
「男がパンツを脱がされるにはズボンと下着の二段階の作業が必要だろ。それに比べて女子はスカートをめくればそれで終わりだ」
「ぉお…そういうことか。…でも大抵の女子はブルマ穿いてたりするんだろ、どーせ」
「このルールが決まったら女子たちも防御が硬くなるだろうし。そうだろうな。ズボンを穿いてくるようになるだろうし、そうでなければブルマで対応するだろう」
「じゃあやっぱり俺ら不利なんじゃ?」
 バードが心配そうになる。おちんちんを見られてしまうことに恐れをなしているんだ。

「仮に一対一の脱がし合いになったとしよう。力尽くなら俺ら男子が女子に負けると思うか?」
「いや、負けるわけないけど、一人で行動しないじゃん」
「確かに女子が単独行動なんてめったにないが、だったらこっちも単独行動しないようにすればいい。常に二人一組で行動する。基本は派閥単位で固まっていればいい」
「俺だったら一人でも女なんかに何人囲まれても負ける気がしねえけどよ」
 ドラゴンはにやりとする。そりゃあんたは負けねえだろうよ。

「最大のメリットは、ピーチの奴だ。ピーチはスカートの下にブルマを穿くことはないって自ら宣言したぜ。仮に穿いたとしても自分はブルマを見られても戦死でいいと言っていた。しかも余裕なことに戦争中はスカートで押し通すそうだ」
「ハッ。なめられたもんだ」
「な…超余裕こいてんじゃねーか…」
 僕はさすがにバカにされた気持ちになって怒りが湧く。

「女子の司令塔はピーチだ。あいつを一点集中して狙えば頭を失った軍隊なんか役に立たないだろう。あとは残党狩りするだけだ」
「そういうことか」
「ぉお、いけそうな気がしてきた」

「細かい協議を今日にも話し合うが、俺はこの条件でいけると思う。どうだ?」
「乗ったぜ」ドラゴンはすぐに返事する。
「ピーチを襲う作戦を考えよう」タカが余裕そうに笑う。
「うはっ。ぜってー勝てる!」バードは何も考えてなさそうに笑う。
「…」ファルコンはやはり何となく不安そうだが異論はないらしい。

「やるしかないか…」
 恥ずかしいおちんちんを見られてしまうリスクはあるけど、僕はイチゴやピーチのパンツが見られるのかと思うと反対する理由なんてなかった。戦争を理由に女子のスカートをめくっていいし、ブルマも脱がしていいし。
 何よりもイーグルとドラゴンが居れば、この戦争に負けはない。

 あれ、でも捕虜ってどうなるんだ…?
 まあその辺もイーグルが細かく詰めてきてくれるだろう。

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一年戦争で(2)2015-04-10(Fri)

 「ホーク はりつけの刑」事件が口火を切って男子と女子の対立が明確になっていた。

 お互いがお互いを目の敵にしていて、至る所で口喧嘩が勃発することになる。
「ドスケベ女軍団〜 ひひゃっ」
「うるさいっ向こういけ! あんたも「はりつけ」にされたいの!?」
「おーこわっ」
 バードが単独飛行でリンゴグループの集まる島…、4つの机を囲んで談笑している女子たちをからかっていた。ボーズ頭のバカそうな男子だ。
 彼は僕の壮絶な「はりつけの刑」を見て、我がことのように怒っていた。級友の受けた屈辱はバード自身が受けたも同然なのだ。バカだけどいい奴だな。
 ダッシュで逃げ帰ってきてリーダーであるイーグルの背に回った。
「お前は無駄な体力使ってんじゃねーぞ」
「おお…」
 バードはイーグルにたしなめられて小さくなった。

 イーグル一派は僕を含めた6人で構成されている。
 厳密に言うと僕ともう一人、ファルコンという男子は元々二人だけで活動していた。活動というか本好きという同じ趣味で、よく二人でつるんでいたのだ。
 「リンゴ レイプ未遂事件」を機にイーグルが僕の弁護をすることになって僕とファルコンはイーグル一派に吸収合併される形になった。
 本好き人間の僕らに武力などないから、安全保障の面でイーグルという強国の後ろ盾があるというのは実に心強い。

 僕は自分の島というか席で大人しく座っていた。刑に処された僕は生きているのか死んでいるのかよくわからないが、恥を忍んで出席だけはするようにしている。休んだりなんかしたらホントに死亡扱いになるだろう。そもそも休む理由を親に言えないし。
 ただ、女子たちの僕を見る目が怖かった。
 グループチャットのアプリで僕のブリーフ一丁という滑稽な写真が広まっているのだ。写真とご本人である僕の顔を見比べているんだろう。
 ブリーフの前の膨らみからしておちんちんの大きさは、なんだこんなもんか。みんなの前でパンツ一枚にさせられる間抜けな男子の顔は、なるほどこんな間抜け面かー、などと声に出さないまでも彼女たちが僕を蔑んでいるのがよくわかる。
 僕は服を着ているのに、常に彼女たちの前ではブリーフ一丁なのだ。クラス裁判に出席していないリンゴはもちろん、他の女子たちにも、ひょっとしたら他のクラスの女子たちにも僕の裸が出回っているんだろう。
 僕は常にパンツ一枚で出歩いていることになる。
 女子たちは優越感を持って僕を、いや男子全体を見ていることになる。
 女子たちの頭の中にイメージされた僕の裸が、僕の顔を見ることによって瞬時に再生される。いくら服を着ていたとしても、彼女たちの前では常に裸でいるのと同じなんだ。

 屈辱に打ちひしがれる僕だけど、いつまでもこうしてはいられない。頭にこびりついた「はりつけの刑」を払拭するためには女子たちも同じ目に遭わせてやればいい。

 同じ屈辱を味わってもらおうじゃないか。
 ケータイにはケータイを。
 デジカメにはデジカメだ。

 放課後になり、誰も居なくなった教室で僕は席を立った。チラリと出入り口を確認する。教室の後ろの方へ移動して周りを見回しながらロッカーの前でしゃがみ込んだ。
「よし」
 三段ある一番下のロッカーに、重ねてある体操着をどかして、その下に隠してあったデジカメをささっと取り出してカバンにしまい込んだ。
 完璧だ。

 外で見張り役としてバードが待っている。僕は教室を出て彼と目を合わせた。
「か、帰ろうぜ」
「お、おお」
 僕とバードは誰も見ていないのに芝居がかった言葉を交わして廊下を歩く。

「あなたたち、まだこんなところでうろうろしてたの?」

ビックぅ!!

 背後から声をかけられるまで気付かなかった。
 この声はヒナ先生だ。
「はやく かえりなさいねー」
 ヒナ先生は前の方の扉から教室に入っていった。

 僕とバードは「はーい」と返事して逃げるように、早足にその場を後にした。少しだけ振り返るとヒナ先生がまた教室から出てくる。何をしに教室に入ったんだっけと言わんばかりの表情だ。
 きっと何かの忘れ物だろう。よく忘れ物をする先生だ。少し丈の余ったスーツにさらさらの長い髪。身長は僕らとほとんど変わらないが有名大学出のれっきとした大人だ。
 2組の、つまり僕らの担任である。
 担当授業をすっかり忘れていたとかで二度ほど授業をすっぽかしかけたという前科があるからな。忘れっぽい性格は直らないらしい。

 とにかく学校から出よう。
 人目の少ないところへ行くんだ。

「あんぶなかったな」
「まったくだよ。見張り役が何でちゃんと見張ってないんだか」
「そ、そんなこと言うなよ。ちゃんと見張ってたつもりなんだけどな…」
 バードはしゅんとなってしまった。

 僕とバードは人目の少ない寂れた公園のベンチに腰を下ろす。
「ま、いいやそんなことよりちゃんと撮れてるかな」
「おおそうだ早く見ようぜ」
 バードがぱっと笑顔になって僕の方をのぞき込む。変わり身の早い奴だ。
 カバンを下ろして中からデジカメを取り出した。辺りをもう一度誰も来ていないかを見回してからデジカメに録画されたデータを再生させた。
 どきどきと心臓が波打つ。
 がやがやと教室の喧騒が聞こえてきた。

「メロンちゃんまたおっぱい大きくなったねー」
 どきりとした。
 ひと際大きな声がデジカメから響く。
 音声はよく撮れているようだ…。
 しかし、僕は角度の悪さに愕然とした。映像は教室の机やイスの足ばかりを映しているのだ。たまに女子の足がちらりと映るぐらいで。

「くそ、何かの拍子にカメラが下を向いちゃったんだ…」
「ぅむぅ」
 バードが何とも言えない表情で僕を見た。
 その後も延々と女子たちのくだらない会話が拾われているぐらいで、下着姿が映るわけでもなく、まして顔が撮れているなんてことはなかった。

 失敗だ。
 一番下のロッカーから上向きにカメラをセットしたはずなのに、カメラが映していたのは女子の足だけ。太もものところまでは素足が見えたがギリギリのところで下着姿は映らなかった。
「く…もう一回だ。ホーク、このままじゃ引き下がれねーよ」
「う…うん」
 僕はもう一度教室にデジカメを仕掛けるというリスクを冒すことに躊躇してしまう。
 最初は自分が屈辱的な思いをしたということもあって勢いで仕掛けにいくことができたんだけどな…。

「あなたたち、またこんなところで道草喰ってる!」
 ビックぅ!!
 この声はイチジクさん!
 僕は慌ててデジカメを電源も切らずにカバンの中に押し込んだ。
「な、なんだよ!?」
「まっすぐ家に帰らないとダメでしょ?」
「うぅうるせい」
「先生に報告するからね!」
「ぅぅ勝手にしろ…」

「背後から近づいてんじゃねーぞ」
 バードが果敢に吠え立てた。
「さっき何か隠したでしょ? 悪いこと企んでるんじゃないの?」
 イチジクさんがバードのことなど無視して僕らの前に回り込んできた。
「勉強に必要ないものを学校に持ってきていいと思ってるの?」
「このっ… いいから向こういけっ」
「先生に言って持ちもの検査でもやってもらおうか?」
 ひるまないイチジクさん。僕は委員長権限、学校権力を盾にするイチジクさんに勝てる気がしない。先生に言ってやる理論で攻められたら僕なんかはもう打つ手がないんだ。
「いぃいこうぜ…」
「覚えてろよぅ」
 バードは雑魚が吐くようなセリフを吐いて僕の後に続く。イチジクさんは勝ち誇ったような表情でメガネを光らせていた。追ってくる素振りはない。
「ふんっ。ちゃんと大人しくまっすぐお家に帰るのよ」
 イチジクさんは手提げカバンを持ってどこかに行くようだ。たぶん塾だろう。規則規則うるさいったらないよ。ずっと受験勉強してろよ。

 精神的にも僕の服をひんむいてやったという心理が働いていて、ブリーフ一丁野郎なんかに負けるわけがないと思っているのだろう。下に見てるんだ。
 悔しい。
 今後も規則を守らない男子に対して一層取り締まりが厳しくなりそうだ。

「バード… もう一回仕掛けよう。今度はテープで固定するんだ」
 ひそ…と僕はバードに耳打ちする。
「おし、やろうやろう。イチジクのパンツ大写しにしてやろうぜ」
 バードもやる気だ。

 僕らはその足でまっすぐ家には帰らず学校に戻った。部活でまだ生徒が残っているだろうがさすがに人気はなかった。
 野球部のかけ声や体育館からボールがバンバン跳ねる音が響き渡っていた。
 先生に見つからないようにこそこそと教室まで戻る。
「次の体育は明日の2限だったな。今度こそうまくいく」
 僕は自分に言い聞かせるようにセロテープを使ってデジカメを固定させた。タイマー録画モード発動だぜ。

「イチジクもメロンもピーチもパンモロいただきだぜー」
「…」
 あれ、なんでバードが後ろに居るんだ?
「バード、見張りは?」
「え? あ… あぁ忘れてた。でもまあ誰も来ないだろ」
 バードは罪悪感ゼロの笑顔だった。

 ガララ
「…」
 レモンと目が合う。

 リンゴグループには水泳部のエース(赤い彗星) リンゴ、
 水泳部の補欠 みかん、
 僕の幼なじみ イチゴ、
 そしてイチゴの親友であるレモンが所属していた。

 レモンはショートボブの基本的には目鼻立ちの整った美人だが、きつめの言動が多いところがたまに傷な女子だ。
「何やってるの?あんたたち」
 レモンは部活でもしていたのか恰好はジャージだ。だけど手には花瓶を持っていた。
 僕はデジカメを隠すようにロッカーを背にする。
「何でもねーよ!」
 バードがあからさまに僕を覆い隠すようにして凄んだ。
「怪しー」
 レモンはつかつかと教室に入ってきて窓際に向かった。バードがそれに合わせてロッカーを覆い隠す。やめろってバカっ。何か隠してるのバレるじゃないか。

 そもそもコードネームからして男子は鳥類でまとめようなって話で、みんなはイーグルとかファルコンとか付けてるのになんでお前だけ鳥そのものなんだよ。
 だからバカって言われるんだぞ。

「あたしはヒナちゃんに頼まれて仕事してるだけだから。怪しいあんたたちとは違うし」
 レモンは花瓶の水を替えにいっていたようだ。先生に頼まれたってことは、ヒナ先生の忘れ物ってのはこれのことかよ。

 レモンは何度か僕らの方を見て怪しんでいたが、仕事を終えるとあっさり帰っていった。僕らは胸を撫で下ろす。
「何とかバレずにすんだな」
「いや、バレてると思うけど…。設置場所を変えるか…」
 僕はデジカメを持ってどこが一番怪しまれずにデジカメを設置できるのかを考えながら教室を歩き回った。
「絶対にバレない場所はと…」
 デジカメを両手で持って歩き回る僕は、次の瞬間に訪れるリスクをまったく考慮に入れていなかった。僕もバカだな。

 ガララっと再び扉が開く。

 蔑んだような表情のレモンが僕を睨んでいた。
「このブリーフ野郎っ!」
 レモンがつかつかっと勢いよく僕に近づいてくる。
「ちがっ…これはっ…そのっ…」
 デジカメを背後に隠すもレモンはデジカメを奪い取ろうと回り込んできた。
「やめろー! 人のもん取るなよー!」
 バードが加勢に来るが、周りを回ってるだけで特に役に立たない。

「ソレで何を撮ろうとしてたんだ? ピーチさんに言いつけてやるっ」
 レモンが僕に抱きつくようにして接近してきた。どぎまぎと慌てるだけの僕は机にガンガンぶつかって、やがて転んでしまった。
 ガタンっ
「いって…」
 その隙にひょいっとデジカメを取られてしまった。レモンは距離をとるように後ろに移動していった。
「これは没収よ。中身確認して問題なかったら返してあげる」
 レモンはデジカメをジャージの後ろポケットに仕舞い込んだ。
「そ、ダメだ! 返せっ」
 僕は立ち上がってレモンに飛びかかった。必死だった。中身をチェックされたら僕は学校生活どころか社会的にも抹殺されることになる。
 大丈夫だ。男と女で力が強いのはどっちかなんて明白だ。
 力づくで奪ってやればいい。
 危機を感じたのかレモンは逃げ出す。それを必死の形相で追う。
「やっちまえホーク!」
 バードがレモンの逃げ道を塞ぐように出入り口に向かった。
「うごあr@がg%ー!」
「イヤー!!」
「返せえ!!」
 もはや女子だからってどぎまぎしてる場合じゃない。こっちは人生かかってんだ。
 逃げ道を失ったレモンを抱きつくように押し倒すようにして床に転がしてやった。反射的にレモンは背を向けて、両手を自分を抱くように防御していた。交尾でもするかのように後ろから抱きつく形になる。構うもんか。
 目指すはケツポッケに入ったデジカメだ。
 レモンは暴れて逃れようとした。僕はレモンのお尻をわっしと掴んでデジカメを探った。
「きゃー!!!」
 超音波かと思うほど甲高い悲鳴が轟いた。
 柔らかな感触と硬い感触。
 ジャージの上からデジカメを掴んだところでデジカメは取れないのにも関わらず、僕はデジカメを取ろうとした。気が動転しているようだ。
 気付かない内にジャージが脱げ始めている。
 レモンは必死に裾を掴んでいた。
「やっちまえ!」
 バードが興奮して叫んでる。
 僕はデジカメを取り返すんだという意識しかない。だけどポケットに入ったデジカメをそのまま力任せに引っぱるもんだからジャージはずるずるうっと脱げてしまった。

「どうだ!」
 男の力ってもんを思い知ったか! デジカメを取ろうとポケットをまさぐる。レモンがすかさず手を伸ばしてくる。デジカメを取り返そうとしているんだな。レモンはしかしデジカメではなく下がったジャージを上げようとする。このっ、デジカメがうまく取れないじゃないか!
「このっ」
 僕はいつの間にかジャージごと奪ってしまえっとジャージを引っぱった。当然僕の力の方が勝っているんだ。簡単にジャージを脱がしてやった。いや足首に裾が引っかかって完全にではないけど、でもポケットをまさぐるには充分だ。
「イヤーーーー!!」
 顔を真っ赤にしたレモンが足をばたばたとさせた。ジャージが裏返ってうまくデジカメが取れない。

 デジカメがーーー!

 バードがレモンの両手の自由を奪うかたわら、どさくさに紛れてレモンの胸のあたりに手を持っていってもみもみとまさぐる。
「うおー」
 バードが暴れるレモンを無視しておっぱいを揉みしだく。

「よし」
 僕はやっとの思いでデジカメを取り出す。
 レモンの足がドロップキックするように僕の腹を蹴った。
「げっふ」
 僕は反射的に暴れる足を取り押さえようと足首を掴んだ。

 目の前には泣きべそをかいたレモン。

「やべー」
 バカ丸出しにおっぱいを揉んでいるバード。

 淡いイエローの肌触りの良さそうな子供っぽい五角形のパンツ。

 右足首を掴んでいるせいで少し足を開いていた。

 デルタゾーンに目が釘付けになって、初めて女子の股間の構造が男子とはこんなに違うのかと思った。
 おちんちんがある、ないという次元の知識しかない僕にとって、下着越しとはいえ初めてその股間になにもついてない、つるんとした形を目の当たりにして、デジカメのことなんかどうでもよくなるくらい衝撃だった。

 ガララ
 勢いよく扉が開いた。

 級友で、女子バレー部のキャプテン、ザクロが立っている。そうかレモンは確かバレー部か…? 後ろに続く部員たちもいる。
「なんだよコレ?」
 ザクロがぽつりと僕に問う。

「いやコレには深いワケが…」
 しかし、そこには暴れても男子の力に敵わない女子が哀れに泣き伏せている姿があった。
 子供っぽいパンツ丸出しで。
 うーん、この背徳感。

「戻りが遅いから後輩に呼びに行かせたんだ。そしたら大変なことになってるって聞いたから」
 たんたんとザクロが喋る。目つきが怖い。
 後ろの後輩たちが怯えて僕とバードを見ていた。
「先生は呼ぶなよ」
 ザクロがチームメイト、後輩たちに指示していた。

「ワケってのは一応聞いてやるけど死刑は確定だぞ?」
「え、あの…」

「お、お、お、俺たちが被害者だぞ!」
 レモンのおっぱいを揉みながら、バードは言うに事欠いて…。血迷ったか。

「被害者…? いいから離れろよ。被害者がチンポコおっ勃ててんじゃねーぞ!!」
 長身のザクロの怒号が僕らの心臓を射抜いた。
 金縛りにあったように動けなくなる。

 ザクロが指摘したように、僕とバードのおちんちんはギンギンに勃起していた。
 いつの間にか、傍目にもそれとわかるぐらいズボンを突き上げて男子を主張していたのだ。

 こ、これは確かに死刑確定か。
 僕は静かに足首を離した。
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お知らせ 2015.4.52015-04-05(Sun)

先週分の更新はお休みしてしまいました。
ホントにすいません…。

次回の更新は4/10です。


男子女子の戦争の話ですね。
どこまでエスカレートするんでしょうか。
書いてる本人もよくわかっておりませんw
話の流れから若干の女子の肌露出もありかなと思ってます。

僕の小学生時代を振り返るとバトルしてたネタがちらほらありますねー。
その辺を軸に膨らませていこうかなという感じです。
まあ、書く時間を確保しないと始まらないわけですが。



☆ついでにDMMで出してる「レッスンの後で(上)」の件

DMMからもお知らせ
※開催中の「DMM同人10%OFFキャンペーン」
 期間を2015年4月30日(木)まで延長
とのことです。
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一年戦争で(1)2015-03-28(Sat)

 その戦争は些細なことから突然始まった。

 授業の一環でイチゴが育ててた朝顔の鉢植えが割られていたのだ。

 イチゴというのはあだ名だ。
 大人しい娘で、髪の長い、整った顔立ち、クラスで一二番を争う美人だと思う。
 その娘とは家が近いこともあって、犯人は何故か僕だということにされていた。確証はないのに。
 そういう根も葉もない噂は広がりやすい。
 実際に僕はやってないが、必死に弁解する気にもならないから放っておいた。


 過去をさかのぼってみよう。
 僕は小学2年生までスカートめくりの常習犯だった。
 そういう子供だった。
 そのときもイチゴはターゲットだったのだ。
 小学2年のときのイチゴは髪が短くてバカそうに見えたから、ターゲットにしても大丈夫だと思っていたんだ。距離が近いというか、僕もバカだからな。幼なじみでもあるし。

 今ではもちろんそんなバカげたことはしないが、女子というのはそういうことをいつまでも覚えているものだ。
 そういうこともあって、鉢植えを割ったのは僕という説が補強され、有力視されていく。

 それは火種だ。
 こういう類いの事件は実は頻繁に起きていることで、一つ一つは取るに足らないこと。
 でも積み重なることで、負の感情は溜りに溜っていくのだ。

 そして気付いたら、男子と女子の間に深い溝ができていた。

 僕のクラスの水面下では知らない内に派閥が形成され、いくつもの内乱が起き、大きな流れを作っていった。

 そして決定的な火種がクラスの中に放られる。
 水泳部の部室でリンゴが誰かに襲われたという事件が起こった。
 リンゴというのはコードネーム…まあ、ただのあだ名だ。
 彼女は水泳部のエースで、一人だけ赤いラインの競泳水着なんか着てるから“赤い彗星”なんて呼ばれたりしていた。
 ゴーグルをつけているときの彼女は本当にマスクを着用しているのかと思うほどカッコいい。
 ショートカットで日に焼けた肌、筋肉質な身体だけどおっぱいはそれなりに大きい。目力もある、体育会系の快活な性格だけど、女性らしい身体のラインがまたそそるんだよね。
 そんな彼女が襲われた。
 この場合、襲われたというのは具体的に何をされたのかが聞きたくなるが、しかし詳細は誰もが口を噤んだ。というより知らないのだろう。
 今までの火種より、ハードな内容の事件だけに噂は急速に広まる。デリケートな内容も含んでいるし、エースがやられてしまうという衝撃もある。未知の領域だ。あることないこと真相を誰も知らないまま噂だけが先走っていった。

 僕はみんなより真相に近いところにいる。
 犯人が誰か知っているのだ。
 しかし実際の現場を目撃していたわけではない。


「はりつけの刑に処します!」
 求刑に対して、ざわざわっと反応が広がっていく。
 即席の裁判官である、メガネ委員長のイチジクさんが「静粛に!」と付け加えた。

 建設中のマンションの一角だった。
 クラス全員というわけにはいかないが半数はここに集まっている。2組のそれぞれの派閥から主要メンバーは出席しているから大局に影響はないだろう。
 放課後だがよくこれだけ集まったものだ。
 剥き出しの梁や木材が置かれている。シートに包まれた建物は外部から遮断されていて、大人には見つからない場所だ。

「異議なし」
「ちょっ待てよっ! なんか知らんけど重いんじゃないのかそれ!?」
「公平な立場から判断したまでですよ。女子のみなさんの溜飲を下げるにはちょうどいいと思いますし」

 現場には脚立があって、その即席の壇上に僕は跨がっていた。被告席だ。
「ダメだ。罪に対して罰が重すぎるぜ」
 男子側、すなわち僕の弁護人であるイーグルが異議を唱えていた。
「女子の受ける苦痛は男子のそれとは比較にならないのよっ。当然の判決だわ」
 検察官役の女子、ピーチがふんっと鼻を鳴らす。

 イーグルもピーチもコードネームだ。いつ頃か男子対女子の戦争に発展していく流れで2組の間ではコードネームで呼び合うようになっていた。
 この非公式のクラス裁判にしろ、大人にわからないようにやる男子女子の戦争にしろ、しょせんはごっこ遊びである。
 コードネーム自体に特に意味はないけど、それっぽい世界観を演出するためにコードネームが採用されたのだ。
 ちなみに僕はホーク。男子は鳥類にちなんだ名前で統一されていた。女子の方は、果物だ。なんだかエロいよね。


「じゃあさっそく執行しましょう。被告人はパンツ一枚になりなさい」
「…は?」
 クソ真面目な委員長…もといイチジクさんの口からそんな言葉が出てくるとは思わなかった。イチジクさんは僅かに頬を赤らめながらも毅然とした態度を崩さない。
 ざわついていた2組の面々も息を呑む。
 しょせんはごっこ遊びだと思っていた僕は面食らう。
「ちょ、待てや! 何だそれ!? そんな刑あるかよ!」
 イーグルが声を張り上げる。
 男子側の最大派閥をまとめるリーダーであり、今や僕の頼みの綱である。
 頼む、リーダーもっと言ってくれ。

「それくらいやらないと。リンゴさんが受けた精神的苦痛はもっと酷いんですよ?」
「散々話し合ったんじゃなくて? ホーク君が犯人なのは明白ですよ」
 イチジクさんとピーチは女子側の二大権力者だ。

 イチジクさんはどの派閥にも所属しないが、委員長という学校権力に直結するポジション。
 ピーチは父親が地元有名企業の社長とかなんとかで、金にものを言わせた令嬢。

 どちらも僕ら男子が持ち得ない大人な権力がバックについている。
 だからといって男子側が屈するかというと、そんなわけはないのだが、多くの男子はピーチ財閥から仕事を頂いている親世代の立場をわきまえて、大きくは出られないでいた。
 ギリギリのせめぎ合いなのだが、しかしことここに至ると男子は弱い。

 男子と女子の戦いで、男子が圧倒して勝てないのはこういう構造があるからだ。

「くっ…」
 イーグルは両親ともピーチ財閥とは関係がない業界だ。だから一人なら強く出られるのだが、さすがに自分だけのことではないから強くは言えないのである。

 僕はもうあきらめていた。
 冷めた目でこの状況を見ている。
 ある意味死刑だろコレ。

「降りなさいよ」
 メロンが僕に命令する。ふくよかな身体におっぱいも大きいメロンは、怒りに満ちた表情で僕を責めていた。渋りながらも僕は脚立を降りる。
「自分で脱ぐ? 脱がされる? 選ばしてあげる」
「…ぅぐ」
 さすがに脱がされるのは恥ずかしいし屈辱的だから、自分で脱ぐしかないが、それにしても恥ずかしいし屈辱なのは変わらない。自分で脱ぐ方がまだマシってだけで。
 僕はTシャツを脱いで上半身をさらした。

 怒っていたメロンの表情が僅かにひるむ。そりゃ男がいきなり脱ぎだしたら戸惑うだろう。

 イチゴが離れたところから僕を見ていた。目を見開いて驚いている様子だ。
 誰も言葉を発さない。
 男子側は死に行く友を見送るしかできなかった。
「早くしなさい」
 イチジクさんが少しうわずった声で命令した。メガネの奥の目が見えない。
 他の女子も異性の裸にたじろいでいる様子だが、一人だけ表情を崩さない女子がいる。ピーチは、よく手入れされた髪だし、服だってハイセンスブランドで揃えている。箱入り娘だって話に聞いたけど、肝が据わっているというか本当に生娘なのか?
「早くっ。家庭教師が来てしまうじゃないのっ」
「…わかったよ」
 僕は何度も躊躇していた。ズボンを下ろすのは上半身裸になるのとはわけが違う。ボタンを外してジッパーを下ろして、ってところまではいいけど…。
 ここから先は女子に初めて見せることになる。
 水着姿とは別次元の姿。
「脱がせるよっ!?」
「わかったわかった」
 僕の顔は自分で気付かない内に真っ赤になっていた。メロンの見ている目の前で、幼なじみのイチゴが見守る中で、2組のほとんどの女子の前で、僕はズボンを下ろした。

 ひざまで下ろして、いそいそと足首まで下げる。

 ジーパンなので足首から引き抜くのに手間取った。
 いつも以上に手間だ。
 一人で脱いだり履くときはもっとすんなりいってたはずなのに。

 僕がズボンと格闘している間に、みんなの目線は僕の白いブリーフに集中していた。
 さっきまで、一緒に授業を受けていたクラスメイトの前で僕は何をやっているのだろう。ただ一人衣服を脱いで裸をさらしている。異性だっているのに。
「ぅおっ」
 僕はバランスを崩して転んだ。座り直してジーパンを足首から引き抜いた。

 ゆっくり立ち上がると僕にはもうやることがない。
 立ち尽くした。

 ブリーフ一丁という情けない恰好を、恥ずかしくない普通の恰好をした同世代の人々を前にさらしているのだ。

 思わずおちんちんの辺りを両手で覆い隠した。
 見られている気がした。

 みんな何も言わない。これは刑罰なのだからこうやって、無言でみんなに見られること、さらし者になることが刑の執行になる。

「リンゴさんは今日は欠席です。彼女のために証拠写真を撮りましょう」
 イチジクさんが静寂を破った。
「んなっ!?」
 僕は反論しても無駄だとすぐにあきらめた。今は彼女たちの命令のままやるしかない。

「そうね。写真をリンゴさんに見せることで少しでも溜飲を下げることになればいいわね」
 ピーチがほくそ笑む。
「私のデジカメで撮りましょう」
 これまたブランドもののカバンの中からデジカメを持ち出してきたピーチはデジカメを僕に向ける。
「両手はバンザイしてください。はりつけの刑なんだから。本当にはりつけにされるよりマシでしょう?」
「言う通りにしなっ」
 ピーチとメロンが矢継ぎ早に囃し立てる。

 僕はおちんちんをさらすようで恥ずかしくて目を閉じて下を向いた。両手は言われた通り、間抜けにもバンザイする。
 内股気味で腰が引けた。

「顔を上げなさい」
 イチジクさんがうわずった声で命令した。

 男子側はみんな一様に悔しそうな顔をしていた。

 ピーチのデジカメが大きなシャッター音を鳴らす。
 僕の恥ずかしい恰好が記録されてしまった。

 背景には即席のクラス裁判に負けた男子たちの悔しそうな顔が並ぶ。負け犬の情けない顔を容赦なく白日の下にさらそうというのだ。
 女子たちは勝利を噛み締めるように安心しきった表情である。

 この屈辱は忘れてはいけない。
 女子に負かされた屈辱を晴らさなければ僕は生きていけない。

 男子側は僕の犠牲を乗り越えて、哀しみを乗り越えて強くなる!
 男のプライドをここまで傷つけたのだ。
 このまま黙っているわけにはいかないのだ。

 男子の力というのを教えてやる。
 見せつけてやる。

 このクラス裁判は更なる火種となって、女子側に報復することになるのだった。
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2015-03-24(Tue)

ブログの更新日が遅れております。
ご迷惑をおかけしております。

「レッスンの後で(上)」続報ですが
DMM同人でも販売開始が許可されました。
http://www.dmm.co.jp/dc/doujin/-/detail/=/cid=d_078751/chuboo-001

価格は400円+消費税、さらにキャンペーンで10%OFFとなっています。
DMMのほうがキャンペーン分、若干お得になっております。

※FC2ブロマガの方では400円です。こちらは消費税分を割り引いている状態になっていますね。

現在、新作の方も同時に進めておりまして、こちらは通常通りブログで掲載していきます。
仕事の方が今後忙しくなりそうですが、3/27辺りからなんとか通常運転に戻れるかと思います。


dmm002.jpg
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プロフィール

Chuboo

Author:Chuboo
 特殊な性癖であるCFNM。その中でもさらに特殊なストライクゾーンを持った人向けに小説を公開しています。
 CFNMとはいろいろなところで検索すれば出てくると思いますが、一応…→男が裸で女の子はちゃんと服を着ているみたいなこと。このブログでは「恥辱」や「屈辱感」、「プライドを否定する」とかに焦点を絞っています。中でも重要なのは「決してM男ではない」ということ。なかなか理解されにくい世界ですが、徹底して屈折した快楽を希求していきます。
 毎週金曜日更新予定。

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◇18歳以上推奨
 特殊な性欲を刺激する文章なので、各自で大人だと自覚できる方のみお読みください。
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